今や6人に1人が患者や予備軍とされる糖尿病は、自覚症状がなく、患者は自己管理が甘くなりがちだ。合併症を防ぐにも、専門知識と経験のある医師の管理が必要だが、専門医は少ない。適切な管理を受ければ状態は改善されるため、病気に詳しい医師を見つけることが療養のカギとなりそうだ。(佐久間修志)
「この血糖コントロールなら良好です。よく頑張ってますね」。東京都葛飾区のクリニックで、医師の言葉に、都内に住む高田美緒さん(69)=仮名=は、はにかんだ表情を見せた。長男の篤志(42)さん=同=も、傍らで胸をなで下ろす。
高田さんの糖尿病が発覚したのは5年半前。自治体の健康診断を受けたことがきっかけ。当初はなじみの総合病院で治療を始めた。
治療に際し、やっかいだったのは糖尿病の少し前に始まった高田さんの「もの忘れ」。自分が糖尿病という認識がなく、好きなケーキを2人分食べようとしたり、一度食べた夕食を「まだ食べていない」などと主張した。
加えて、総合病院の担当医は経験が少ないのか、病気について質問しても、明快な答えがない。たびたび先輩医師に“おうかがい”に奥に引っ込んだ。1日3回服用の薬を処方されたが、篤志さんも日中は仕事がある。
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