コレステロール低下薬「スタチン」を内服すると、体内で蓄積されている尿毒症物質の排せつが促され、腎臓病の悪化が防げることを東北大大学院医学系研究科の阿部高明教授らの研究グループが発見した。慢性腎臓病の抜本的な治療法が確立されていない中、腎不全の進行を抑制し、透析治療の開始を遅らせる治療法として注目される。
研究グループは、血中で尿毒症物質の排せつを担うたんぱく質「OATP?R」が増加すると、腎機能が改善されることに着目。スタチンの投与で「OATP?R」が増加することを突き止めた。腎不全のラットに投与した実験でも、尿毒症物質の排せつ量増加を確認したという。阿部教授は「臨床で使用し、新薬開発につなげたい」と話した。
日本腎臓学会によると、国内の慢性腎臓病患者は約1330万人おり、毎年3万人以上が新たに透析治療を受けているという。研究成果は29日(米東部時間)付の米腎臓学会誌の電子版で発表された。【須藤唯哉】
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