高知大学医学部の佐藤隆幸教授らと医療機器メーカーの瑞穂医科工業(東京都文京区)などは、血液に蛍光色素を投与して、手術中に切除すべき場所を近赤外光で透過的に可視化するシステムを製品化することに成功した。科学技術振興機構(JST)の地域イノベーション創出総合支援事業制度による研究成果で、外科手術を実施する医療施設向けに販売する計画だ。
通常、体の内部にある腫瘍(しゅよう)の場所やその周辺の様子を知るために、CT(コンピューター断層撮影)装置などで構造を可視化している。しかし、特殊な装置で使用には資格も求められることから手術室内での使用は難しく、事前の確認にのみ使われることが多い。また、X線による被曝(ひばく)があるため、最低限の回数しか照射できない。
開発したシステムは、人体に影響を及ぼさない近赤外光が皮膚などを透過することに着目。インドシアニングリーン(ICG)と呼ばれる肝機能などを知るための検査に使われる色素に、体外から近赤外光を照射すると、波長の異なる近赤外光を蛍光として発することを利用した。
さらに、内部の血管やリンパ管などの組織が浮き出た近赤外光画像と、リアルタイムの可視光画像を合成することで、術中に外科医に対してどこを切除すればよいかなどをガイドできるようにした。
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